2024年1月1日

漢方相談でよくあるご質問の回答です。漢方って？何っ？効くの？いつまで飲むの？等

田村知之です。

初めて漢方薬で治そうとお越しになられる方がよく質問されることは、

よくある質問①　「漢方薬ってどうなの？初めてで何もわからない」

→漢方：当店では中国医療技術（学問）：略称「中医学」で診断して適した漢方薬を選定することになります。中医学の診断方法は基本的には四診合算（主に四つの診断１：望診、聞診、問診、切診を行いトータル的に考えること）を行い、得られた情報から次に病因（その人の病の症状がいかに発症したか）を考え、更に病機（主たる現症状までの経過（どのように今に至ったのか）をすべて根拠あって理論的に把握して、結果、最終的な治療薬である漢方悪を選定することになります。

漢方：中医学は、西洋学（主に病院：医師が検査や問診等を行い、その結果として病名を特定して治療方法を決める）とは異なり、病名はあくまで参考まで（大同じ病名でも人により体質や発症の原因は違い、また症状を増悪させている因子も考慮する必要があるため）としています。

漢方：中医学が一番大事にしているのはその人個々を診るとおうことです。同じ症状でも１０人いれば１０人とも異なって当たり前、それぞれ違う漢方薬を選定することもあるのです。

よくある質問②　「漢方薬って効くの？」

→漢方：中医学も西洋学（主に病院や医院の診断や治療方法）もその」病態により”効く分野と効きにくい分野”があります。

漢方：中医学の効きにくい分野としては外科分野になるでしょうか….急な切り傷や骨折等々は「当店よりすぐに病院に行かれた方が良いですよ」と回答しています。漢方が効く分野は全般的に急迫症状以外の内科、循環器科、皮膚科、耳鼻咽喉・呼吸器内科、産婦人科、精神科、眼科、心療内科等になります。

最近、当店でご相談が多くなっていますのは….アトピー性皮膚炎、乾癬や掌蹠膿疱症、慢性皮膚炎等の皮膚科領域、あとは自律神経失調症（肉体の不定愁訴」）、心身症（不安神経症や鬱証など精神面的な不定愁訴）等のメンタルのご相談、子宮筋腫や子宮内膜症・卵巣嚢腫に生理不順、月経困難および生理痛、更年期障害、不妊症等々の婦人科領域は多いですね。その効果に多くの方がご満足いただけています。また、漢方：中医学による四診合算→弁証論治までの流れに驚かれ、興味されて自分も勉強したいといわれることも度々あります。

よくある質問③　「漢方薬をいつまで飲んだら治るの？」

→漢方薬（実際に述べるのは中医学的な考え）は、主に対症療法（中医学では標治といいます）に用いるものと根本治療（中医学では本治）に用いる漢方薬に分けられます。

急に患う風邪（重篤症状以外）や鼻炎は対症療法なので、約２日も服用ないですね。風邪の急迫症状が過ぎた後遺症を治すには、５日分ぐらい～多くて７日分でしょうか。

身体が虚（過労・休息不足＆食事不足、ストレス常時負荷や過齢、睡眠生れつき身体が弱い状態）していて、外因により病気を誘発しやすい病態（慢性疾患全般）は、まず発症原因である病因を除く生薬も選定しますが、大事なのは慢性化になる身体の虚の部分（生命力や抵抗力云々）補う（西洋学の弱点でしょうか）ことが重要でありまして、「また、身体を強く補うことは容易でないため時間（服用期間）を完治まで長めにとる必要があります。病状や素体の虚の大きさにもよりますが… 平均的に３ケ月～半年くらいですね。