頭痛・慢性頭痛
頭痛という疾患には非常に種類が多く、”偏頭痛 緊張性頭痛 群発頭痛”などの「一次性頭痛」と、”薬物乱用や脳などの疾患”による「二次性頭痛」に分類されています。
漢方的には、頭痛を起こす原因を、”実邪”…冷飲食のとりすぎやストレス、風邪などと、”虚”…正気不足(貧血や低血圧など)に、分けて考えます。
主な”実邪”として、体内外の環境変化(ストレス・急に気候が変わり気温変化に身体が対応できない)で、内風および外風…(天気も、気圧が変わるときに風が強まることと同じように身体に影響を与える’風’という邪)があります。
他にも、「不通即痛」…体の循環が途絶えると痛む(例えば指を輪ゴムなどできつくしばるとしびれ、痛むような状態)「不栄即痛」…身体に必要な血などの栄養が不足して痛む、があります。
偏頭痛
頭部血管が拡張し、炎症を起こして痛みが生じます。
症状は、頭の片側または、両方がズキンズキンと痛み、吐き気を伴うことが多く、発症予兆として、目の前がチカチカしたり、イライラすることがあり、血管拡張しやすい’運動’や、’風呂’で憎悪しやすくなります。
緊張性頭痛
「精神的ストレス」が続き、血管収縮で血液循環が悪くなって起こる”緊張型頭痛”と、長時間同じ姿勢を続けるパソコンの使用などによって、頭部から首肩の筋肉の緊張で、筋肉が硬直して血行が悪くなる「身体的ストレス」による”緊張型頭痛”があります。
頭痛の特徴は、鈍い痛みで、肩こりを伴うことが多いです。
群発頭痛
ある期間に集中して起こることから、…群発地震のよう…”群発頭痛”と呼ばれます。女性より男性の方が、5倍くらい発症率が高いようです。
痛みは、頭部片側で、目をえぐられたように、耐えられないほどの激痛で、目の充血や鼻水を伴うことがあります。
発症の主なきっかけは「アルコール」で、群発期に飲酒すると必ず頭痛がおきるようで、他にも「たばこ」や「気圧の急激な変化」でも、起こるといわれています。
<症例>
41歳女性 156cm 71kg- 発症:
- 3年前
- 主訴:
- 頭痛
- 随伴症状:
- 便秘 吐き気 時にめまい(回転式)
- 性格:
- 神経質でささいなことでも気になる
- 憎悪因子:
- 排便が久しく無いと悪い
- ○判断
- 日焼けでないのに顔色が黒く、下も紫暗色で、寒熱は’寒’と判断、その原因は冷たい飲み物を飲みすぎて’胃寒’(胃の近くを通る肝経も冷やし肝寒犯胃)、中焦の実寒飲により、体上部と体下部の交通が遮断されたため、頭部に清陽が上昇できずに頭痛となった。 発症後に身体を冷やす鎮痛消炎剤の長期服用で慢性化
- ○治法
- 暖肝散寒 温中降逆
- ○方剤
- 主に、温肝・温胃散寒の呉茱萸が開鬱・通滞して痛みを止め、肝陽上昇させて、胃中の清陽を昇らせて降逆止吐する
- ○経過
- 3日目から効果を自覚され、きっちり毎日3服されて、鎮痛剤をのむ頻度は激減。発症久しく現在も継続中で、調子良い
ご相談の多い病気
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- 不妊・子宝相談
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- 月経痛 生理痛(月経困難症)